鳥取大学農学部卒 Kさん

参加期間

2026年2月11〜3月19日

なぜ数ある企業の中から、弊社のインターンを選びましたか?

 滞在期間の柔軟さと、仕事と暮らしの充実感が得られそうだったからです。農業がしたくて日本各地を転々とする生活をしているので、住みながら農業を仕事にできるというのが大きかったです。さらに、今まであまり触れてこなかった有機農業を学べる良いチャンスだとも思いました。また、弥栄町複業協同組合のマルチファーマーにも非常に興味があったので、その様子見にもちょうどよかったです。

時間を忘れて没頭したワークや役割は何ですか?

 農作業で好きだったのはビニールハウスの片付け作業です。ハウスに残ったほうれん草や小松菜を片付ける作業が無心になれて良かったです。収穫作業は葉物野菜が繊細なので気を使いますが、楽しくて好きでした。

良い意味で、想像と違った部分はありましたか?

 有限会社やさか共同農場(以下:共同農場)さんで言うと、もっと小規模でこじんまりしている農業法人だと思っていたら、思ったよりも社員の方がたくさんいらっしゃって、農家というよりはちゃんとした会社だというのが驚きでした。その中で、今回は主にハウス担当の方と一緒に働かせてもらったので、毎回ほうれん草や小松菜の収穫・調整がありましたが、そこでは思ったより収穫にかける時間は短く、逆に調整の時間が長かったのがもう一つの驚きでした。今まで経験してきた作物は収穫の時間の方が長かったり、半々だったりが多かったので、葉物野菜はこういうものなのだと勉強になりました。また、ハウス担当の竹岡さんが有機農業についての手法や豆知識などを丁寧に教えてくださったのが、とても勉強になりました。(個人的に勉強会を開催してくださったこともあります。)ただの作業員という感じではなく、ちゃんとインターンとして受け入れてくださっているのが分かったので、こちらも短期間であっても皆さんの為に力になりたいと自然に思わされる職場でした。就業初日に共同農場さんについての説明(オリエンテーション)の時間も取ってくれたのも有難かったです。

 一般社団法人奥島根弥栄(以下:奥島根)さんで驚いたのは、中山間地域のお米販売の会社なのでお年を召したおじいちゃんたちが集まって運営していると思っていたら、日々面倒を見てくれる方が思ったよりも若くて気さくな方だったので、とっても話しやすかったのが印象的でしたし、毎回の勤務がとても楽しかったです。

 奥島根さんでも共同農業さん同様、初日にオリエンテーションをしてくださり、その後の業務についてそれぞれの意味を理解し作業に臨めるように計らってくれました。奥島根さんの仕事の全容を完全に理解できたわけではないのですが、できるだけ多岐にわたる業務に触れられるように努めてもらったと感じています。広島県まで行って米粉の袋詰めを行った時は少し驚きましたが、貴重な経験をさせていただき感謝しています。

 また、暮らしの面では、地域の方がとても優しくて温かかったことです。いわみ留学が地域の方にここまで受け入れられているとは思わず、「いわみ留学生です」と言うと、皆さん「楽しんでいってね」「ゆっくりしていってね」「また遊びに来てね」と、とても優しい言葉をかけてくださったことに驚きました。お家に招いていただいたり、食べ物を沢山くれたり…と、感激しています。また、「いわみ留学生」というよりは私個人として認識してくれている感じがしたので、素直に嬉しかったです。あとは、食べ物の話で言うと、そんなに色々なものを頂けると思ってなくて素直に驚きました。弥栄町に来た初日に浜田市のスーパーで野菜を買い込んでしまったのですが、シェアハウスに帰るとたくさんの食材(特に野菜)で溢れていました。さらに、共同農場さんでは自給用の野菜がたくさんあり、甘酒なんかも頂けて、スーパーで何も買う必要なかったな、と後悔もしました。家で、目の前に自分で収穫した野菜や貰った食材があるのに、全然知らない農家さんが作った野菜を消費している瞬間がとても虚しいです(泣)。

インターン中、ハッとした言葉はありますか?

 ハッとした言葉や驚いたこととしては二つあります。

 一つ目は、共同農場さんでの日々の栽培手法や「植物自体が強いと虫が付かない」という考え方には感銘を受けました。また、そのための土づくりの取り組みや、そもそもの有機農業への想いにもいつも感動しています。共同農場の竹岡さんが日々教えてくれる栽培する上での工夫や豆知識なんかも勉強になります。

 二つ目は、弥栄町複業協同組合の太田さんの「弥栄町に来てよかった、関係ができてよかっただけではなく、何か出来るようになってほしい、有機農業をする人材として外に出て行って欲しい」という想いにハッとしました。この言葉は今後のマルチファーマーの人たちに対しての願いで、インターンの短期間で来ている私に向けた言葉ではないかもしれませんが、確かに、とすごく納得しましたし、自分自身このままでいいのかな?と、立ち止まるきっかけになった言葉です。

 個人的には弥栄町に来て、地域の方と交流したり、有機農業に触れて興味・意欲が湧いた、というだけでも来た意義があるのではないかと思っていた、というか思いたいのですが(元々、次に活かせたら良いなと思いつつ、技術的なことを何か身に付けるには期間が短すぎるな…とも思っていました)、自分にとっても、受け入れてくださる地域の方にとっても本当に良いことなのかな?と、悩むこともありました。とはいえ、やはり期間が短いし、お試しみたいな感じで来ているのは双方分かっていることだと思うので、今後自分がどこかに滞在するときは、もう少し長いスパンで考えたい、という結論に至りました。

どんな人に、このインターンをおすすめしたいですか?

 有機農業を学びたい人はもちろん、なんでも吸収しようと思える素直な人が良いと思います。日本各地から学生さんが集まることを考えると、都会から弥栄に来られる方もいらっしゃると思いますが、地域の方に対して壁を作らず、誰にでもリスペクトを持つことが大事だと個人的に思っています。自分が普段住む地域や生きてきた中での常識・価値観、それらの違いを否定せず前向きに受け入れることで、得られることも沢山あると思います。「田舎に行って何か大きなことをやりたい」と意気込むのももとても素敵なことですが、いきなり何かを変えようとするのではなく、まずはその地での暮らしや仕事を体感して地域に馴染む、実際に暮らしている地元の人の声を聞く、それから、自分にできることを考えていくのが良いような気がしています。あとは、シンプルに田舎暮らしがしたいタフな人はこの環境を心から楽しめると思います。と、色々言いましたが、人口1000人の田舎で、地域の方と関わりながら農業をして暮らすという経験は、絶対に参加者の価値観を増やすきっかけになるので、少しでも関心のある人には是非参加して欲しいです。